「成年後見制度」とは①
最近、認知症の高齢者の方を巻き込んだ詐欺事件などが起こっていますね。判断能力が衰えているところにつけ込んだ悪徳ビジネスや犯罪など、老後を穏やかに暮らしたいお年寄りの方々にとっては、とても住みにくい世の中になっているのではないでしょうか?
ちなみに私の父は85歳で軽度の認知症なのですが、今は、病院へ行く以外はほどんど外出することもなく、実家で母と二人で穏やかに暮らしています。
では、このような認知症の高齢者は、全国でどのくらいおられるのでしょうか?
厚生労働省の方に聞いてみました。
直近の研究による推計値です。
・2012年 462万人
・2015年 525万人
・2020年 631万人
・2025年 730万人
・2050年 1,016万人
どうでしょう? この数をどう思われますか?
現在2018年ですので、おそらく600万人弱の認知症高齢者がいるものと思われます。
このような認知症高齢者をはじめ、知的発達障害の方、自閉症の方、統合失調症の方など、精神上の障害があり、自分の行為の結果を判断することができない方を支援し、保護する制度が「成年後見制度」なのです。
この制度では、支援をする人を「成年後見人」とよび、具体的には支援を受ける人(成年被後見人)の財産を管理したり、見守りの活動をしたり、契約の締結などの法律行為をして、これらの方々の生活や尊厳を守るのです。
「成年後見人」には特に資格は必要なく、家族がなることもよくあります。職業後見人としては、法律の専門家である行政書士や弁護士、司法書士、介護福祉士などが就任しています。